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リョナラー連合主催バトルロワイアル(パロロワ) 026.町の出会い

「……これで、町の中は探し終わったな」

そう言って、ディアナは一息つく。

支給品を確認した後にディアナが行ったのは、
スタート地点である町の中の探索だった。

もしかしたら、他の参加者もこの町がスタート地点の者も
いるかもしれないと考えたからだ。
それに、たとえ他の参加者がいないとしても、
町には役立つ物が置いてあるかもしれない。

さすがに武器になりそうなものは少なかったが、
それでも民家でフライパンを見つけることができたので、
ろくな武器がなかったディアナは少しだけ安心した。

(探索も終わったし、そろそろ出発するか……)

ディアナはそう思って町の出入り口に足を向けたが、
視線の先に人影を見つけて、ぎくりと立ち止まる。

夜の闇に浮かぶ影は二つ。
幸い、こちらにはまだ気づいていないようだ。

ディアナが心眼のサングラスをかけていたこともあり、
かなり余裕のある距離で気づくことができたのだ。

ディアナは急いで民家の陰に隠れて、
二つの人影の姿を確認する。

一つは、鮮やかな赤い髪の少女。
茶色の毛皮の外套に身を包み、杖を携えている。

もう一つは、明るい緑色の髪の少女。
緑色の武道着を着ており、こちらは素手のようだ。

その姿を見て、ディアナは考える

(二人で行動しているということは、
 殺し合いには乗ってないか……?)

断定はできないが、可能性は低いだろう。
しかし、緑髪の少女の服が血塗れなところを見ると、
既に他の参加者と一戦を交えた後のようだ。
ここは、もう少し様子を見て……。

「……すみませーんっ!
 どなたか、いらっしゃらないですかーっ!?
 私たち、殺し合いなんてしないですよーっ!」
「ちょっ……!?ちょっと、ファルっ!?
 大声出したら危ないってっ!?
 もし殺し合いに乗った参加者がいたら、
 またさっきのように襲われるよっ!?」

赤髪の少女が慌てて、緑髪の少女の口を塞ぐ。

「もがっ……!で、でも、アルフィさんっ!
 もし戦えない人が怖がって隠れてたら、
 安心させてあげないと可哀想ですよっ!」
「う……!そ……それはそうだけど……!
 でも、ファルのやり方はこっちが危険すぎるってっ!」
「大丈夫ですっ!殺し合いに乗ったヤツなんて、
 私たちで倒しちゃえばいいんですよっ!
 そうすれば、戦えない人たちも安心ですっ!」
「いやあの、今の私たちってまともな武器もないし、
 ついさっきも支給品を盗まれたばっかりなんだけど……」

そうやって、ぎゃーぎゃーと喚いてる二人の少女を見て、
ディアナは若干脱力しつつも、ほっとする。

(……あの様子だと、さすがに殺し合いには乗っていないだろう)

そう判断したディアナは、二人の前へと歩き出した。




「……あっ!?アルフィさん、誰か出てきましたよっ!」
「…………」

ファルが民家の陰から姿を現した女性を見て、
嬉しそうにアルフィに声をかける。
しかし、アルフィはそれに無言で応える。

ファルは他の参加者と出会えたことを無邪気に喜んでいるが、
アルフィは油断せずに、女性に警戒の視線を向ける。

長い銀髪を後ろで結った、黒いローブの女性。
その姿からすると、もしかしたら魔術師かもしれない。
だとすると、武器を持っていなくても油断はできない。

「……そう警戒しないでくれ。
 私はただの学者だ。殺し合いにも乗っていない」

銀髪の女性はそう言って、持っていた袋を
アルフィたちのほうに投げ渡して、両手を上げた。

「……これで、信用してもらえないか?」

さすがに、ここまでされては信用せざるをえない。
アルフィは警戒を解いて、頭を下げる。

「ごめんなさい、疑ってしまって……。
 私たちも殺し合いには乗っていません」
「ああ、分かっている。
 悪いが、先ほどの会話を聞かせてもらったからね。
 ああも無防備に騒いでいた君たちが殺し合いに
 乗っているとは、さすがに思えないさ」

苦笑するディアナに、アルフィは顔を赤くする。
暗に自分たちがマヌケだと言われているようなものなのだ。
一般人である学者の彼女にそんなことを言われるとは、
冒険者として立つ瀬がない。

「ほら、アルフィさんっ!
 やっぱり、私が呼びかけたのが良かったんですよっ!
 ちゃんと殺し合いに乗ってないって言ったから、
 この人も出てきてくれたんですっ!」
「……まぁ、間違ってはいないがな……」
「ファル、お願いだから、ちょっと黙って……」

ファルの言葉にディアナはさらに苦笑し、
アルフィは余計に恥ずかしくなってしまった。




その後、三人は近くの民家に入って情報交換を行った。

自分たちの名前や職業、何ができるのかということ。
それぞれの探し人であるフィナ、ルルフェ、イリカのこと。
そしてアルフィとファルを襲った褐色の女剣士のこと。

「ファル、君は格闘家だったな。
 なら、これを使うといい」

ディアナから拳聖の鉄甲を渡されたファルは歓声を上げる。

「いいんですかっ!?ありがとうございますっ!
 これで、こんな石で戦わなくて済みますよっ!」

ファルは大喜びで拳聖の鉄甲を装備して、
二、三度素振りをして感触を確かめた。

「それにしても、主催者も馬鹿にしてますよねっ!
 学者のディアナさんには鉄甲、
 剣士のアルフィさんには杖、
 私なんてただの石ですよっ!?」
「……たしかに、おちょくられている気はするよね」

ファルの怒りに、アルフィも顔をしかめて頷く。

「大体、こんな石と鈴を支給品にするなんて、
 おかしいですよっ!許せませんよねっ!?」
「……いやその鈴、ミラクルベルじゃない?
 瀕死になった所有者を回復してくれる、
 かなり高価な回復アイテムだよ?」
「……へ?」

アルフィの突っ込みに、ファルはぽかんとした顔をする。

(……というか、何気にファルって
 支給品の引きがいいような……)

武器は論外だが、防具と道具は文句なしの一級品だ。
武器のハズレにしても、格闘家のファルなら補えるし、
支給品については、ファルはかなり運の良いほうだろう。

ふと、アルフィはそこで考え込んでいるディアナの姿に気が付く。

「どうしたんですか、ディアナさん?」
「……ん?ああ、君たちが戦ったという
 褐色の女剣士について考えていたんだ」

ディアナはアルフィとファルに告げる。
その剣士は、もしかしたらサイギル族かもしれないと。

サイギル族とは、竜と共に暮らす部族だ。
サイギル族の戦士は多くが一流の剣の使い手であり、
竜の動きから編み出した独特の剣技、竜剣技を扱うという。

「君たちが見たという、件の剣士の爆発を起こす技……
 おそらくはサイギル族の竜剣技、爆剣ヴァーバだろう」

ディアナの言葉を、アルフィとファルは真剣な顔で聞く。

「なるほど……その竜剣技ですけど、
 他にどんな技があるか、分かりますか?」
「……すまないが、私も詳しくは知らない。
 他には瞬速の剣、瞬剣シラッカという
 剣技があると聞いたくらいだな」
「そうですか……」
「うむむ……」

アルフィとファルが難しい顔をして考え込むのを見ながら、
ディアナも首輪に手を当てて考える。

(……やはり、殺し合いに乗る者はいるか。
 しかし、首輪さえ外してしまえば……)

首輪を外すことができれば、殺し合いをする理由などなくなる。
そうすれば、殺し合いに乗った者とも協力することができるし、
主催者と戦う上での貴重な戦力にもなるだろう。

幸い、この殺し合いの場にはフィナやルルフェのような魔術師もいる。
魔道具であるこの首輪を調べるために、彼女たちの力は大いに役立つだろう。

(……幸い、戦う力のある協力者も得ることができた。
 次は魔術師の協力が得られれば、首輪に付いても
 何か分かるかもしれない)

アルフィとファルという協力者を得ることができたディアナは、
心に余裕ができて、先ほどよりは冷静になっていた。

(……私の役割は戦うことではない。考えることだ。
 どうにかして、首輪を外す方法を見つけてやる)

ディアナは決心する。
この殺し合いを、学者として戦い抜くことを。


【A-3/町/1日目 1:00~】

【ディアナ@学者】
[年齢]:18
[状態]:健康
[武器]:フライパン
[防具]:心眼のサングラス
[所持品]
・ディアナの袋
 ・基本支給品一式
 ・
 ・キュアポーション×3
[思考・状況]
1.フィナを探す
2.アルフィ、ファルと一緒に行動する
3.ルルフェ、イリカは安全と認識
4.褐色の女剣士(ココット)を警戒


【アルフィ@剣士】
[年齢]:17
[状態]:健康
[武器]:ナヤマの杖
[防具]:皮の鎧
[所持品]
・なし
[思考・状況]
1.ファル、ディアナと一緒に行動する
2.ルルフェを探して合流する
3.ナターシャを探して保護する
4.褐色の女剣士(ココット)を警戒
5.イリカ、フィナは安全と認識


【ファル@格闘家】
[年齢]:15
[状態]:健康、血塗れ
[武器]:拳聖の鉄甲
[防具]:黄金竜の腕輪
[所持品]
・ファルの袋
 ・基本支給品一式
 ・握り込むのに適した石
 ・ミラクルベル
[思考・状況]
1.アルフィ、ディアナと一緒に行動する
2.師匠(イリカ)を探して合流する
3.褐色の女剣士(ココット)を警戒
4.ルルフェ、フィナは安全と認識


『参加者・ジョーカーの現在地』
genzaichi_rowa026.png


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