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リョナラー連合主催バトルロワイアル(パロロワ) 025.三つ巴

E-3の橋にて、二人の少女が対峙する。

一人は猫の忌み子、メリィ。
もう一人は先天性能力者、レティラ。

警戒して身構えるメリィに対して、
レティラは無遠慮に間合いを詰めていく。

しかし、それを黙って見ているメリィではない。
メリィは袋から俊足兎の耳を取り出して口に入れる。

「……んん?」

それを見て、レティラは不思議そうな顔をする。
どうやら、俊足兎の耳のことを知らないようだ。

(……ふん、吠え面かかせてやるよ……!)

メリィは身を低くすると、レティラに向かって走り出す。

ひゅんっ!と風を切る音とともに、メリィは一瞬でレティラの
目の前に移動した。

「……いぃっ!?ちょっ……!」

メリィのあまりの素早さに、レティラは面喰ってしまう。
その隙を逃さず、メリィは右手のトマホークをレティラに
思いっきり叩き付ける。

しかし、レティラも黙ってやられはしない。
メリィの薙ぎ払いとほぼ同じ勢いで鬼金棒を振り上げて、
メリィの攻撃を防ぎ、トマホークを弾き飛ばす。

「っ……!」

強烈な振り上げを受けて痺れた腕に、思わず顔をしかめるメリィ。
だが、すぐさまバックステップで間合いを取り、左手のトマホークを
レティラ目掛けて投擲する。

それをレティラは鬼金棒を振り下ろして再び弾き飛ばす。

「へへっ!なーんだっ!足の速さにはちょっと驚いたけど、
 攻撃自体は全然大したことないじゃんっ!」

そう言って、レティラは得意げな顔でメリィを見やる。
しかし、メリィはそれに嘲笑を返す。

「はっ!調子に乗るなよ、人間っ!
 今からアタシの恐ろしさを見せてやるよっ!」

そして、メリィは袋から新しいトマホークを取り出して、
レティラに2本とも投げつける。

それを見て、レティラはぎょっとする。

さすがのレティラも2本同時に襲い来るトマホークを
打ち返す自信は無い。

「……ええいっ!このぉーっ!」

それでも何とか1本を避け、もう1本を鬼金棒を盾に何とか防ぐ。
しかし、その間にメリィはレティラの視界から姿を消していた。

「!?……ど、どこっ!?」
「ここだよ」
「えっ!?」

レティラに答える声は、背後から。
慌てて振り返るレティラに、メリィは袋から取り出した
最後のトマホークをレティラの脇腹に思いっきり叩き込んだ。




「……おー、ようやく森を抜けたか」

雷神の格闘家イリカはティアと別れた後、西に進み続け、
ようやく暗澹とした森を抜けたところだった。

「これで、やっとお天道様を拝めるわけだな」

イリカは満足げにうんうんと頷く。
ちなみに今は深夜なので、お天道様は拝めない。

「……ん、あれは橋か。えーと、方位磁石……。
 北はこっちで……てことは、ここはE-3か」

現在地を把握したイリカは、方位磁石と地図を袋にしまう。

「さて……んじゃ、とりあえず……」

イリカは橋に向かって走り出した。

「……あそこで殺し合ってる馬鹿どもを止めるとするか!」




「……なっ……!?」

メリィは目の前で起こったことが信じられず。目を見開く。

おかしい。
こんなことはありえない。

トマホークの刃は、完全に怪力女を捉えていた。

だが、しかし。

その刃は怪力女の脇腹の肉に僅かしか刺さらず、
岩のような固い筋肉によって阻まれていたのだ。

「……はい、ざーんねん♪」
「!?……くっ……!」

あり得ない光景を見て呆けていたせいで、メリィは隙を晒してしまった。
すぐに間合いを離そうとするが、それよりも早く怪力女の鬼金棒が
メリィの腹に打ち込まれ、強烈な衝撃がメリィの全身を襲った。

「がっ……、はっ……!?」
「……そぉーれ、飛んでけぇー!!」

怪力女はそのまま鬼金棒をメリィごと振り抜いて、
メリィをはるか遠くまで殴り飛ばす。

メリィは悲鳴を上げて飛んでいき、橋に何度も身体を打ち付け、
バウンドしながら転がっていき、ぼろぼろになった。

「……ぅ……っ……!……くっ……」

身体中を打撲だらけ、擦り傷だらけになりながらも、
メリィはふらふらと立ち上がる。
しかし、それも一瞬で、すぐにガクっと膝を突く。

(……く……くそっ……!アタシが……!
 このアタシが、あんな力だけの馬鹿にっ……!)
「……じゃあ、トドメいくよー♪」
「……っ!?」

間近に聞こえた声に驚いてメリィが視線を上げると、
怪力女は既に目の前まで近づいていた。

完全に間合いの内。
一撃必殺、即死圏内。

メリィの全身からぶわっと冷や汗が噴き出る。

(……ヤバい、ヤバい、ヤバいっ!!死ぬっ!!
 殺されるっ!!逃げろ、逃げろ、逃げろぉぉっ!!)

だが、ダメージが足にキてるのか、膝はがくがくと
痙攣するばかりで、うんともすんとも動かない。

焦りで視界が揺れる。
意味不明の呻きが口から洩れる。


駄目だ。嫌だ。
こんなところで殺されたくない。
殺されるわけにはいかない。

せめて、人間どもに一矢報いるまでは―――――!


しかし、怪力女の鬼金棒がメリィの脳天に無慈悲に振り下ろされる。
それを見て、メリィは嫌でも悟るしかなかった。

自分は、ここまでだと。

(……畜生……結局、アタシなんて……)

こんなところで、無意味に殺されて屍を晒すだけ。
そんな下らない、どうしようもない人生。

(……はっ……いいや……もう……)

メリィは諦めて、目を閉じる。
そして、願う。

次の人生こそは、幸せになれるように。


…。

……。

………。

…………。


……しかし、いつまで経っても、金棒は振り下ろされなかった。


「……?」

怪訝に思って、メリィは目を開ける。

すると、目の前には緑の武道着を纏った金髪の女性が立ち塞がり、
怪力女の金棒を手の平で受け止めていたのだ。




レティラはいきなり目の前に現れて、自分の金棒を
受け止めた女性……イリカを見て、驚いて目を丸くする。

しかし、すぐに不機嫌そうな顔になって口を開く。

「……ちょっと退いてよ、お姉さんっ!」
「嫌だね」
「何でさっ!?邪魔しないでってばっ!いいから退いてよっ!」
「後ろの猫を殺さないって約束するんなら、退いてやってもいいぞ」
「それじゃあ、退いてもらっても意味ないじゃんっ!もぉーっ!」

レティラは癇癪を起こしたように地団駄を踏む。
その様子をイリカは馬鹿にしたような目で見る。

「何だ?いい年して、駄々こねてんのか?
 見ていて痛々しいから、即やめれ」
「違うもんっ!駄々こねてないもんっ!
 お姉さんが意地悪するから悪いんだもんっ!
 いいから、さっさと退いてってばぁーっ!!」

さらにぎゃんぎゃん喚き始めたレティラを見て、
イリカはうんざりしたような顔をする。

「……あー、お前、マジでそういう性格か。
 まぁいいや、それなら一つ聞かせろ。
 お前、なんでコイツを殺そうとしてんだ?
 やっぱり殺し合いに乗ったからか?」
「?……なんで、って……だって、ここ、殺し合いする場所でしょ?
 乗るも何も、ここでは殺すのが普通じゃないの?」
「……は?」

さすがにその答えは予想外だったのか、
イリカは眉根を寄せて、首を傾げる。

「……何?じゃあ、お前って『ここでは自殺するのがルールです』って
 言われたら、大人しく自殺しちゃうの?馬鹿なの?」
「は?いや、そんなわけないじゃん。お姉さん馬鹿?」

ドゴォッ!!

レティラは殴り飛ばされた。

「な……殴ったっ!?お姉さん、殴ったねっ!?
 私、親にしか殴られたことないのにっ!!」
「良かったな、私が親以外で初めてお前を殴った女だぞ」
「全然嬉しくないっ!!」
「……で?結局、お前はなんで殺し合いに乗った?
 ルールだからってのは、後付けだろ?」
「うるっさいなぁっ!!殺してもいいってことは、
 思いっきり暴れても許されるってことでしょっ!!?
 だったら、乗るに決まってんじゃんっ!!」

レティラは怒鳴り、そして鬼金棒を構え直す。

「……もういいよ。考えてみれば、お姉さんだって
 参加者なんだから、私にとっては殺す対象だしね。
 ちょうどいいから、その子と一緒に叩き潰してあげるよ」
「はっ、馬鹿め。お前のような雑魚に私が殺せるかよ。
 いいぜ、暴れたいってんなら付き合ってやるよ。
 もう二度と暴れたくなくなるくらいにな」

イリカの不敵な言葉に、レティラは今までの不機嫌顔から
一転、面白そうな笑顔を浮かべる。

「……へぇ~?口だけじゃなきゃいいけどね?」
「ふん、伊達に『口より先に手が出る』と言われてないぜ?」
「あはは、何それ?お姉さん、やっぱり馬鹿でしょ?」
「よーし、分かった。お前は泣かす」

イリカは拳をぽきぽきと鳴らしながら、
レティラへと向か……おうとして、身体を反転させ、
背後からの蹴りを受け止めた。

蹴りを放ったのは、メリィだ。
ダメージから回復したメリィが真っ先にしたことは、
自分を助けたイリカへの不意打ちだったのだ。

「……何のつもりだ、猫?これが命の恩人にすることか?」
「うるさいっ!!お前たち人間はみんな敵だっ!!
 助けたフリをして、どうせアタシを利用するつもりだろっ!!」
「……おいおい、どこまで疑り深いんだ?
 これだから、忌み子ってのは……」

と、イリカは言葉を途中でぶった切ってメリィを蹴り飛ばし、
その反動で自分も横に跳んだ。

次の瞬間、イリカとメリィのいた場所をレティラの鬼金棒が打ち砕いた。

「よそ見してるヒマはないよ、お姉さんっ!!」
「お前ら、揃って不意打ちとか卑怯過ぎ。親が見たら泣くぞ」
「知るかっ!!そもそも、親なんかいないっ!!」
「パパもママもここにはいないから、大丈夫っ!!」

メリィは近くに落ちていたトマホークを拾って、
二人から素早く離れて、間合いを空ける。
レティラは床に打ち付けた鬼金棒を引き抜いて、
ゆっくりと肩に担ぎ直す。

それらを見ながら、イリカはがしがしと頭を掻いてぼやく。

「あー……なんか、面倒なことになっちまったなぁ……」

どうせ二人とも殺し合いに乗っていたようだし、
やっぱり放っとけば良かったと、イリカは後悔した。


【E-3/橋/1日目 1:00~】

【メリィ@忌み子】
[年齢]:14
[状態]:敏捷UP、ダメージ(中)、打撲・擦り傷だらけ
[武器]:トマホーク
[防具]:風の衣
[所持品]
・メリィの袋
 ・基本支給品一式
 ・俊足兎の耳×2
[思考・状況]
1.参加者もジョーカーも皆殺しにする
2.目の前の二人(イリカとレティラ)を殺す

※橋やその近くにトマホークが4本落ちています。


【レティラ@先天性能力者】
[年齢]:15
[状態]:ダメージ(極小)、脇腹に切り傷
[武器]:鬼金棒
[防具]:なし
[所持品]
・レティラの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の防具・道具)
[思考・状況]
1.全力で暴れまわる
2.目の前の二人(イリカとメリィ)を叩き潰す(イリカ優先)


【イリカ@格闘家】
[年齢]:20
[状態]:健康
[武器]:なし
[防具]:なし
[所持品]
・イリカの袋
 ・基本支給品一式
 ・ナヤマの長剣
 ・霊樹の杖
 ・白銀の胸当て
 ・ナヤマの霊薬×2
[思考・状況]
1.メリィとレティラを大人しくさせる


『参加者・ジョーカーの現在地』
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