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リョナラー連合主催バトルロワイアル(パロロワ) 018.危機一髪

A-1の城。
そのある一室にて、二人の男が向き合っていた。

「……やれやれ、人の気配を感じて来てみれば、
 まさか、同じジョーカーとはね……」

青髪青服の前髪を伸ばした優男……ツクモは嘆息するように呟いた。

「……そりゃ、こっちのセリフだ。
 どんな獲物か楽しみにしてたのに、とんだ肩すかしだぜ」

黒髪黒服の褐色の肌の強面の男……ボルクがしかめ面で返す。

「……ま、いいや。ここで会ったのも何かの縁さ。
 せっかくだし、支給品の交換でもしておくかい?」
「生憎だが、こっちは支給品には満足してるんだ。
 交換するんなら他を当たってくれや」
「あ、そう。……やれやれ、ジョーカーなんだし、
 もっと良い支給品をくれたっていいだろうに。
 ゲイルのヤツ、本当にケチだなぁ」

ツクモはそう言って、また嘆息する。
ちなみに、ツクモの支給品はナヤマの里で作られた
短剣二本と胸当てである。
ナヤマの里の武具は、他で作られたものとは
一線を画すほどに質の良い武具が揃っている。
はっきり言って、これで文句を言うのは贅沢だと
いうくらいに恵まれた支給品だった。

だが、それもボルクの支給品を見れば、霞んでしまうだろう。

ボルクの支給品は、大地の魔女の斧と聖王の盾、そして悪魔の鎧だ。
いずれも市販の武具とは比べ物にならない性能を誇る、
素晴らしい逸品ばかりだった。

「……っていうか、うちの支部ってそんな一級品を
 揃えられるほど、たくさんお金持ってたっけ?」
「ああ、ほとんどは本部からの借り物らしいぞ」

ツクモの疑問に、ボルクは手にした斧を軽く振りながら答える。
本部、と聞いたツクモは軽く目を見開く。

「へぇ……あの本部がよく貸してくれたもんだね?」
「まぁ、こんだけ大規模な催しなんだ。
 本部も力を貸さないわけにはいかないんだ……ろっ!!」

何度か素振りをした後、ボルクはいきなり斧を床に叩き付けた。
斧の攻撃によって凄まじい振動と地響きが巻き起こり、
床には大穴が空いてしまった。

突然のボルクの暴挙に、ツクモは白い眼を向ける。

「……何してんの?」
「試し切りだよ。大地の魔女の伝説の咆剣が
 どんなモンなのかと思ってな」
「……獲物に試しなよ。技がもったいない」

ニヤリと笑うボルクに、ツクモは溜息を吐く。

武器の中には、かつての使い手の思念が宿ることで
その使い手の技を武器自身が覚えていることがあるのだ。

大地の魔女の斧もそんな思念が宿った武器の一つであり、
手にすることで、かつての使い手たる大地の魔女が得意とした技、
『咆剣ノーライ』を扱うことができるようになるのだ。

先ほどのボルクの行いは、その咆剣の力を試してみたというわけだ。

「……んじゃ、僕はそろそろ行くよ。
 いつまでも君と話してても仕方ないし、
 こうしてる間にも、せっかくの可愛い獲物が
 他のヤツらに殺されちゃってるかもだしね」
「そいつもそうだな。
 なら、俺もいい加減に出発するとするか」

そう言って、二人のジョーカーは城を後にしたのだった。




……ツクモとボルクが去って、しばらくした後。

いきなり、空間が陽炎のように揺らいだかと思うと、
一人の少女が姿を現した。

「び……びっくりしたっ……!バレたかと思ったっ……!
 後ちょっとずれてたら、直撃だったし……!
 本当に、心臓が止まるかと思ったよぉ……!」

その少女は、全身を冷や汗でびっしょりにして、
涙目でがたがた震えていた。

彼女の名前は、ヒカリ。
銀髪に緑の服を着た、長い前髪で目を隠した少女だ。
ヒカリはナヤマ一族と呼ばれる不思議な力を扱う一族の出身であり、
彼女自身も『透過の力』という、光を透過する力を扱うことができる。

殺し合いが始まってすぐに、誰かが部屋に入ってくる気配を
感じたヒカリは、咄嗟に自身にその『透過の力』を使って、
自分を透明化することで隠れていたのだ。

(うぅ……まさか、いきなりジョーカー二人と遭遇するなんて……。
 もしかして、今の私って参加者の中で一番不幸なんじゃ……)

未だに震える身体を抱きながら、ヒカリは自らの不幸を嘆く。
ちなみに、似たような立場でもっと不幸だった魔術師の少女が
いたりしたのだが、もちろんヒカリには知る由もなかった。

(……でも、さっきの様子を見ると、あんなに強そうな二人にも
 私の『透過の力』は十分通用するってことなんだよね……)

よく勉強や武術の稽古をサボっていたヒカリは、
隠れることや気配を消すことだけは得意だった。

そして、三年前に『透過の力』に目覚めたヒカリは、
『隠れる』という一点に関してのみ、他の追随を許さない
飛び抜けて優秀な能力を得るに至ったのだった。

……ただし、武術の稽古をずっとサボり続けてきたヒカリは、
当然ながら戦闘能力に関しては、一族の中では下の下だったが。

(……とりあえず、隠れていれば安全なことは分かったけど、
 だからって、いつまでもそうしてるわけにもいかないしなぁ……)

透過の力だって、使えば使うほど体力を消耗するのだ。
殺し合いが終わるまで隠れ続けていられるほどの体力は、ヒカリにはない。

(……やっぱり、ホノカかマユラと合流しよう……。
 あの二人なら強いし、きっと私を守ってくれるはず……)

迷った末、結局は他人任せの結論しかヒカリには浮かばなかった。

(……うぅ……だって、しょうがないじゃない……。
 私がこんな殺し合いに一人で生き残れるとは思えないし、
 せっかく強い仲間がいるんだから、頼りたくなるじゃない……)

心の中でグチグチと言い訳をしながら、
袋を手に取って、ヒカリは城から移動し始めた。


【A-1/城/1日目 0:30~】

【ヒカリ@ナヤマ一族】
[年齢]:15
[状態]:健康
[武器]:なし
[防具]:なし
[所持品]
・ヒカリの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の武器・防具・道具)
[思考・状況]
1.ホノカ、マユラと合流して守ってもらう
2.シオンは見つけたら保護する


【ツクモ@連合構成員】
[年齢]:24
[状態]:健康
[武器]:ナヤマの短剣×2
[防具]:ナヤマの胸当て
[所持品]
・ツクモの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の道具)
[思考・状況]
1.殺し合いを楽しむ


【ボルク@連合構成員】
[年齢]:28
[状態]:健康
[武器]:大地の魔女の斧
[防具]:聖王の盾、悪魔の鎧
[所持品]
・ボルクの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の道具)
[思考・状況]
1.殺し合いを楽しむ


『参加者・ジョーカーの現在地』
genzaichi_rowa018.png


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