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リョナラー連合主催バトルロワイアル(パロロワ) 003.遮断隷奴

C-4に存在する廃墟。
昔はさぞ立派な建物だったのだろうが、
今は壁や天井が所々崩れ、見る影もない。

そして、その廃墟の床に座り込んで震えている小さな影があった。

「……ひっく……ぐすっ……」

それは、10にも満たない幼い少女だった。

この少女の名はシオン。
肩まで伸ばした薄い紫色の髪を持ち、
白に近いグレーのワンピースを着た少女だ。

「……やだよ……怖いよ……誰か、助けてよぉ……」

ここに来る前に、首を吹き飛ばされた少女を見て、
シオンは完全に怯えてしまっていた。
この場に連れてこられてから約30分が経過したが、
シオンはただ泣き続けていただけだった。

「……助けてよぉ……お父さん……お母さぁん……マ……」

がさっ。

「……っ!?」

泣きながら助けを求めていたシオンは、
傍で聞こえた物音にびくっと肩を震わせる。

「……だ……誰……!?」

シオンは声を震わせながら、物音がした方向に呼びかける。
そして、その声に答えるように、廃墟の傍の森から
薄汚れた茶色の服を着た黒髪の少女が現れる。

……その手には、鈍く輝くナイフの刃。

「……っ!」

シオンはすぐさま立ち上がって、逃げようとする。
だが、シオンが立ち上がる前に黒髪の少女はナイフとは
反対の手に持っていた石をシオンに向かって投げる。

ゴッ!

「い゛ぅっ!?」

石はシオンの肩に当たり、たまらずシオンは倒れてしまう。

黒髪の少女は倒れたシオンに馬乗りになる。

「ひっ……!?や……やめて……放して……!」

シオンが怯えた声で懇願するが、黒髪の少女は答えない。
そして、ナイフを高く掲げて、

「やっ……!?やだっ……やだあぁぁぁぁーーーっっ!!」

そのままシオンの胸に振り下ろした。


……だが、ナイフはシオンに刺さる前に
何か固いものに当たったかのように弾かれた。

「……!?」

黒髪の少女はその現象に驚き、シオンから飛び退いて離れる。

「……う……あ……うわああぁぁぁぁんっ!!」

しかし、当のシオンは黒髪の少女が飛び退くのと同時に
すぐさま立ち上がって、泣きながら逃げていった。

シオンが逃げていった方向を睨みながら、
黒髪の少女は不可解そうな顔で口を開く。

「……何、今の……?」

黒髪の少女は今何が起きたのかを考えようとした。
しかし、その間にもシオンが遠くに逃げてしまうと思い、
考えるのは後回しにして、シオンを追いかけることにした。

「……皆、殺して……10万Gを、もらう……」

黒髪の少女は走りながら、うわ言のように呟く。

「……10万Gあれば……奴隷じゃ、なくなる……。
 奴隷じゃなくなれば……お腹いっぱい、食べれる……。
 良い服も着れるし……殴られないし……犯されなくなる……」

黒髪の少女……キイは、奴隷だった。
来る日も来る日も満足に食事もできず、
理不尽な暴力を受け続けてきた。

そんなある日、キイはこの殺し合いに巻き込まれた。
だが、キイはそれを不幸とは思わなかった。

むしろ、千載一遇のチャンスだと思った。

この殺し合いで最後まで生き残れば、10万Gがもらえるのだ。
10万Gもあれば、キイは奴隷という呪われた人生に終止符を打てる。

このまま奴隷でいれば、どうせ長くは生きていられないだろう。
そんな苦しいだけの人生で終わってしまうくらいなら、
人を殺してでも幸せになってやる。

今までの不幸を全て洗い流すくらいに、幸せになってやる。

「……そうじゃなきゃ……納得できない……」

キイはそう呟いて、強く唇を噛み締めた。




「……はぁっ……!はぁっ……!」

シオンは必死で逃げ続ける。

後ろから黒髪の少女が追いかけてくる足音が
聞こえてきて、シオンは恐怖で気が狂いそうだった。

「……ひぐっ……!やだっ……やだよっ……!
 死にたくない……!助けて……!助けてっ……!」

シオンには何もかもがさっぱり分からなかった。

なぜ、殺し合いなんて恐ろしいことをさせられているのか。
なぜ、あの黒髪の少女は躊躇いもせず自分のことを殺そうとするのか。
なぜ、自分に向かって振り下ろされたナイフがいきなり弾かれたのか。

シオンには何も理解できなかった。

必死に走り続けたせいで、幼い身体からたくさんの汗が流れ落ちる。
目を覆い隠すほどの長い前髪が汗と涙で額に張り付いてしまうが、
それに構う余裕などない。

黒髪の少女から逃れるために、シオンはひたすらに走り続けた。


【C-4/廃墟/1日目 0:30~】

【キイ@奴隷】
[年齢]:14
[状態]:健康
[武器]:古竜の牙のナイフ
[防具]:回避の霊符
[所持品]
・キイの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の道具)
[思考・状況]
1.殺し合いで生き残り、10万Gをもらう
2.紫髪の子供(シオン)を殺す


【シオン@ナヤマ一族】
[年齢]:7
[状態]:健康、恐怖、右肩に打撲
[武器]:なし
[防具]:なし
[所持品]
・シオンの袋
 ・基本支給品一式
 ・(不明の武器・防具・道具)
[思考・状況]
1.黒髪の少女(キイ)から逃げる


『参加者・ジョーカーの現在地』
genzaichi_rowa003.png


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