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リョナラー連合主催バトルロワイアル(パロロワ) 000.オープニング

「……ん……」

暗闇の中、少女は目覚めた。

「?……ここ、どこ?」

目を擦りながら辺りを見回した少女は、
見覚えの無い景色に疑問の声を上げる。

少女のいる場所は広く薄暗い部屋の中だった。
周りには、少女の他にも人がいるようだった。

それも、一人や二人ではない。
少なくとも、30を超える人数がこの薄暗い部屋に
存在していたのだ。

皆一様に不安そうにざわめいているのを見ると、
少女と同様にここがどこなのかを理解できていないようだ。

(えーっと……これって、夢?)

一瞬そう考えたが、それにしては現実感がある気がする。
寝ぼけた頭を軽く振って、なぜこんな事態に陥っているのか
記憶を遡ってみる。


少女の名前は、アルフィ。
腕利きの剣士であり、冒険者として生活している。

彼女は仲間である魔術師の少女ルルフェとともに
約2年間、冒険者として活動をしてきた。

最初はコロボックルを倒すのにも手こずっていた新米剣士だったが、
それでも2年も経てば、それなりに実力が付いてくるものだ。
今では、冒険者としてそれなりに名が知られるようになり、
アルフィとルルフェの炎のような赤く眩しい髪の色に因んで、
「双炎」と呼ばれるまでになっていた。
(もっとも、ルルフェはそう呼ばれるのを嫌がっていたが)

そして、名前が売れてくると自然と仕事も増えてくる。
つい先日も、ある貴族の少女から隣町までの護衛を頼まれたのだ。

金払いが良い貴族にはコネを作っておいて損はない。
二人の少女は喜んで依頼を引き受けることにした。

しかし……。

(……そうだ、思い出したっ!私たち、野盗に襲われて……!)

そう、アルフィたちはいきなり現れた野盗に襲われたのだ。

当然、護衛として雇われていた二人は応戦した。
アルフィたち以外にも5人の護衛が付いており、
彼らもアルフィたちに続くように野盗に向かっていった。

しかし、襲ってきた野盗たちは強かった。

マッスルベアを一人で倒す実力を持つアルフィ以上の凄腕の剣士、
第二階位の魔術師に匹敵する実力を持つルルフェ以上の魔術の使い手、
そして、護衛の5人を一瞬で殴り殺した無手の拳法家。

人数はこちらのほうが多かったにも関わらず、
アルフィたちは瞬く間にやられてしまった。

そのことを思い出し、アルフィはハっとする。

(……そうだ、ルルフェは!?)

アルフィは慌てて、周りにいる人物の中にルルフェがいないかを探す。

野盗に負けて気絶していたということは、ここは野盗のアジトに違いない。
アルフィが殺されずにアジトに連れてこられたのは、おそらく若い女性だからだろう。

野盗にとって、若い女性は大事な戦利品だ。
ならば、ルルフェも自分と同じようにアジトに連れてこられたはずだ。
依頼主の貴族の少女については、言わずもがなである。

(剣は……当然、無いか……!鎧も脱がされてるし、
 持っていた道具も全部取られてる……!)

武具が全て奪われていることを確認したアルフィは歯噛みしつつも、
ルルフェと依頼主を探す。
しかし、部屋が暗いせいで周りの人間の顔がよく分からない。

目視で探すのを諦め、アルフィはルルフェの名を呼ぼうと口を開き……。

しかし、次の瞬間、部屋がぱっと明るくなり、
同時に男の声が響き渡った。

「……お目覚めかな、お嬢さんたち?」

声の方向に視線を向けると、そこには紫のローブを
纏った中年の男が立っていた。

アルフィはその男を見て、目尻を吊り上げた。
なぜなら、その男はアルフィたちを倒した野盗の一人である
魔術師の男だったからだ。

(……あの男っ……!)

飛びかかっていきたい衝動を、ギリっと歯を鳴らしながらも抑える。
今は状況の把握が先だ。
そう思って、アルフィは魔術師の男を警戒しながらも、
明るくなった部屋を見渡す。

そこで、アルフィは初めて気が付いた。

(……この部屋、女の子しかいない……)

そう。
見る限り、この部屋には魔術師の男以外は若い女性しかいないのだ。
それもほとんどが少女、中には10にも満たない幼い子供すらいた。

(よくもまぁ、これだけ攫ってきたもんだね……)

よほど好き勝手に暴れまわったのだろう野盗たちを軽蔑しつつ、
アルフィは女性たちの中からルルフェと依頼主を探す。

「まず、手荒な真似をしてここに連れてきたことを謝らせてもらいたい。
 だが、これも我々の目的のためには仕方の無いことだったのだ」

魔術師の男は言葉だけの薄っぺらい謝罪を述べる。
そんなものには耳を貸さず、アルフィはルルフェたちを探す。

「なぜ、こんなところにお嬢さんたちを連れてきたのか……。
 それを今から説明をしよう」

そこで、男はひと呼吸置いた後、部屋の女性たちに告げる。

「……お嬢さんたちには殺し合いをしてもらう」
「……!?」

アルフィはその言葉に驚き、男のほうへ振り向いた。
……今、あの男は何と言った?殺し合い?

部屋のざわつきが大きくなる。
他の者も戸惑っているのだろう。
中には怒号を上げるものさえいた。

「……驚いているようだね。無理も無い。
 いきなりこんなことを言われたら、誰だって戸惑うだろう」

男はうんうんと頷きながら、続ける。

「しかし、残念ながらお嬢さんたちに拒否権はないのだよ。
 お嬢さんたち、自分の首に首輪が巻かれていることに
 気がついているかね?」

そう言われて、アルフィが自分の首に手をやると、
男の言う通り、首輪が巻かれていることに気が付いた。

「その首輪は特別製でね。我々の意思一つでお嬢さんたちの
 首ごと爆破することができるのさ。……こんなふうにね」

ボンッ!

どこか間抜けな爆発音がアルフィの隣りで聞こえた。
驚いて目をやると、そこには首の無くなった少女が倒れる姿があった。
周りでは、悲鳴と怒号が沸き起こっていた。

「……え?」

アルフィは呆けたような声を上げる。


……何だ、これは?

首無し死体?首ごと爆破?

首輪の爆発?

首輪?

首輪……自分にも巻かれた、首輪……。


「……ひっ……!?」

何が起こったか理解したアルフィは引きつった声を上げる。
そして、弾かれたように自分に巻かれた首輪に手をやり、
急いで外そうと……。

「……ちなみに、無理やり首輪を外そうとしても爆発するので、
 気をつけたまえよ、お嬢さんたち」

しかし、男の言葉にギクリと身体を強張らせて、動きを止める。

(そ……そんなっ……!?嘘でしょっ……!?)

恐怖に青ざめた顔で、アルフィはわなわなと震える。
そして、ようやく理解する。

違う。
これは、野盗のすることではない。

野盗が金になる若い女性を遊び半分に殺すわけが無いし、
こんな首輪を数十人分も用意できるわけがない。

「……さて、自分たちの置かれた立場を理解できたかな?
 では、殺し合いのルールについて説明させてもらおうか」

男の言葉に、場が静まり返る。
人間を一人殺したにも関わらず、淡々と話す男の異様さに
寒々しい恐怖を感じたせいだろうか。

「さて、殺し合いだが……。
 当然ながら、こんな狭い部屋で行うには無理がある。
 なので、ちゃんと殺し合いのために無人島を用意しておいた。
 元々は人が住んでいたので、いろいろと建物も残っている。
 それらについては、利用したければ利用しても構わない」

男は淡々とした口調で殺し合いのルールを続けた。
それらを要約すると、

・殺し合いの参加者(以下、参加者)は一人になるまで殺し合わなければいけない。

・参加者には首輪が嵌められている。首輪を無理やり外そうとした場合、首輪が爆発する。

・3日以内に殺し合いが終わらない場合、参加者全員の首輪が爆発する。

・6時間ごとに禁止エリアと死亡者、残り人数を伝える放送を行う。

・禁止エリアに足を踏み入れた参加者は警告後10秒以内に退去しなければ首輪が爆発する。

・殺し合いの場の中央のエリアは開始時から禁止エリアとする。

・参加者には基本支給品と武器、防具、道具が入った袋が支給される。

・袋に入っている武器、防具、道具はそれぞれ異なる。

・参加者間でのやりとり(協力関係、支給品の交換など)は自由に行ってよい。

・生き残った参加者は元の生活に戻ることができる。

・生き残った参加者には10万Gの金を与える。

・殺し合いの場には参加者以外にジョーカーと呼ばれる者が存在する。

・ジョーカーは参加者には含まれない。

というものだった。

「殺し合いの基本ルールについては、同じ事を書いた羊皮紙を
 基本支給品の中にも入れておいたので、後で確認してくれたまえ」

男の説明が一通り終わった後も、アルフィは混乱したままだった。
いや、アルフィに限らず、この場のほとんどの者が混乱していた。

何人かのすすり泣く声が部屋に響く中、男は告げる。

「それでは、殺し合い開始だ。
 最後の一人となれるよう、頑張って殺し合ってくれたまえ」

そう言って男が手を振ると、一瞬部屋が光ったかと思うと、
次の瞬間には、その場にいた女性たちは消えていた。

男が転移の魔術を使って、女性たちを殺し合いの場に転移させたのだ。

「……さて、それでは私も行くとするか。
 まずは、どのお嬢さんに遊んでもらうかね」

男はそう呟くと、そこで初めて笑った。
その顔は嗜虐に満ち、邪悪を絵に描いたような悪魔の顔だった。


【バトルロワイアルスタート 残り参加者42名(ジョーカー8名)】

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